
理念
基礎を学び「真の自由」を手に
音楽理論を学ぶこと是非をめぐって、ミュージシャンの間で論争が繰り返し行われてきました。
「理論よりも感性を大事にしたい」
というのが「理論懐疑派」の代表的な意見です。それに対抗する「理論推奨派」は、理論がいかに便利で、役に立つのかをアピールします。
「理論を知っていると耳コピの役に立つよ」
「複雑なコード進行も作れるようになるよ」
だけどこの議論は十中八九、噛み合わないまま終わります。
「良い耳と感性があればそれだけでいいじゃん。」
と、言われてしまえばそれまでだからです。そこにさらに
「理論に頼るから感性がダメになるんじゃないの?」
と追い討ちをかけられたとしたら、惨敗確定です。ぐうの音も出ません。それでも、音楽理論は学ぶべきだと、私は思っています。音楽理論を学ぶことで、音楽実践に必要となる基本的な感性が磨かれるからです。
音楽理論は偉大な先人達の知と経験の集大成です。我々の短い一生のうちに、個人の経験のみで得ることはまず不可能でしょう。それをたかだか数年の学習で自分の感性にインストールができるのです。
そのあとは理論など忘れてしまって構いません。あなたは偉大な先人達の肩の上から音楽の 地平を見渡して、のびのびと自由に音楽をできるようになっているでしょう。